【学童保育】子ども理解とはたらきかけ②（発達面とチームワーク編）

子どもの発達理解

子どもの発達を理解することは、その子を深く理解することにつながります。

なぜなら、発達に関する知識を持っているのと、まったく知らないのとでは雲泥の差があると考えられるからです。

発達とは、子どもの成長のことです。

子どもが成長するのに、段階があります。

赤ちゃんはハイハイしたあと、逆立ちで歩くことはありません。

座る、立つ、歩く…と段階に応じて成長します。

学童保育指導員なら児童期、学童期の発達を理解しておく必要があります。

なぜなら指導員は子どもとかかわるプロだからです。

言い換えれば、指導員は学童期の子ども理解の専門家です。

子どもの発達段階の目安

子どもの発達には段階、目安があります。

発達の目安とは「できる」「できない」と子どもを評価するためではなく、一人ひとりに応じたきめ細やかな支援や配慮ができるようになるためのものです。

学童期の発達の特徴を把握しておくことで、子どものことがよく理解できます。

子どもの発達段階を指導員が理解しておくことはとても重要です。

その発達段階における理解と配慮するポイントは「放課後児童クラブ運営指針（第二章）」に記されています。

子どもの発達には目安があります。

子どものことをよく知るために発達の目安がある…そこがポイントです。

学童保育における…子どもの発達理解

学童保育での子どもとの関わりは、学童保育特有のものがあります。

「子どもを理解する視点」も学校と学童保育では違いがあります。

学童保育の特徴における子ども理解は

などです。

その支援方法や配慮する視点は学校の教員とは異なる専門性です。

それは「生活づくり」や「関係づくり」に重きをおいた上で指導員が子どものどの部分を理解するか…です

たとえば

発達段階と照らし合わせて、その子を理解することがポイントとなります。

その子達が持っている課題は性格からくるものではなく、その子自身が持つ発達の課題であることがあります。

だから、「できていない」と評価するのではなく、その子が次のステップにチャレンジできるようにサポートすることが私たち指導員に求められています。

その子達の発達や成長段階を踏まえた指導員の子ども理解と働きかけが重要です。

子どものつまずき、困難、問題などは、その子が持つ「発達の課題である」…そういった視点とその知識が指導員に必要となってきます。

気合と根性と愛情だけで保育してもうまくいかない場合は、その子の発達面を理解した上で、必要なサポートを考える…そのあたりがポイントでした。

指導員チームと子ども理解

複数の指導員で子どもを理解することは極めて重要です。

なぜなら、子ども理解は複数の目でみる方がその精度がアップしたり、気づきが多くなるからです。

「子どもを知る」場合も同じです。

複数の目で見る方が子どものあらゆる面を的確に捉えることができます。

子ども理解はむずかしい

子ども理解は容易ではありません。

特に内面理解の部分は難易度が増します。

子どもは、みんな同じ性格ではありません。

また、同じ気持ちや状態であり続けることもありません。

そんな子どもが日々、学童保育で大人数で集団生活しています。

そんな子ども一人ひとりの「心を知る」のは、簡単ではありません。

だからこそ、指導員が連携し複数の目で、あらゆる面を、あらゆる角度から、あらゆる視点を持ち、子ども理解に務めることが求められています。

多面的に捉える

子どもを多面的に捉えることが指導員に求められます。
そのために、指導員チームの連携は欠かせません。

なぜなら、一人の指導員からだけではその子を見る視点や範囲が限られてくるからです。

このように、指導員間による複数の着眼点が子どもの隠れた魅力に気づくきっかけを与えてくれる場合があります。

子どもを多面的に捉えるコツは、チームで子どもをみることです。

「子ども理解」はひとりで深めることはできません。

子どもの魅力に気づく

また、指導員の子ども理解が偏ってしまうケースには注意が必要です。

という捉え方だけをしてしまうことは避けたいところです。

そのつもりはなくても、指導員が子どもにレッテルを貼ってしまっているケースも多くあります。

と思ってしまっているときこそ、まわりの指導員の声に耳を傾けます。

他の指導員に聞いてみることが大切です。

そうすることで「いいとこあるじゃん」とチームで「その子のいいところ」に気づき合うきっかけになるかもしれません。

まずは指導員が意識し合うことから始めていきます。

「意識して多面的に、その子のいい面をみつけること」それが私たち指導員に求められる子ども理解の真髄です。

ポイントは「いいとこあるじゃん」です。

指導員がその視点を持っているかどうかで、子どもの見え方が変わってきます。

いいとこあるじゃんメガネをかけて、子どもを見るまなざしにプラスの変化をつけていくこと、それが指導員に求められるスキルのひとつです。

まとめ

子ども理解をする上で、子どもの発達面を理解しておくことは極めて重要です。

なぜなら、子どもの発達段階や目安について知っているか、知らないのかで雲泥の差があるからです。

私たち指導員は学童期の子ども理解の専門家です。

子どもの発達の目安を理解しておくことが求められます。

また学童保育の子ども理解は学校のそれとは異なります。

学童保育の特徴に応じた子ども理解とは

などです。

「できている、できていない…」という視点や誰かと比較するための子ども理解ではなく、発達段階において今はどのポジションに位置しているか？とかつまずきや課題となっているものは何かあるのか？という視点と子ども理解が大切となってきます。

そして、子ども理解はひとりではできません。

チームで子どもを理解することが重要です。

指導員ひとりだけの視点で子どもを理解しようとしても、かたよりが出てしまったり、みえない「気付けない」部分がどうしても出てきてしまいます。

そこで多面的に子どもを捉えることがポイントとなります。

そのためにチームで子どもをみます。

チームでその子のあらゆる面を多面的に理解することで、その子は救われます。

となる機会を意識的に指導員チームでつくることがポイントとなります。

「いいとこあるじゃんメガネ」をかけて、チームで子どもを理解し、チームで子どもの魅力や可能性に気づくまなざしを持つことが私たち指導員に求められます。

「子ども理解」とは、そういうものです。

子どもを知るということは、子どもの魅力と可能性を知る…ということでした。