
子どもたちをあそばしてあげたいけど、ケガをしてしまうのが心配ね・・・
安全管理ばかりに目が行ってしまい禁止事項が増えてしまう・・・
どうしたらいいかな?

そうだよねー
わかるよー
今日は、学童保育における子どもたちの安全とあそびについてイオピーマンなりに簡単にわかりやすくお伝えします。
この記事を読むことで、あそびと安全についてのバランスやリスク・ハザードの考え方が理解できるようになります。
そして子どもたちが自分たちで自身の安全を守る力を養うことができるヒントが得られます。
また、本当の安全についても理解できるようになります。
毎日子どもたちの命を預かる指導員にとって必要不可欠な内容となっています。
どうぞ最後までお付き合いください。
子どもたちの安全とあそびとは?

子どもたちの安全はあそぶことで育まれます。

安全が育まれるぅ?
そうです。安全は育まれるのです。
安全に過ごすために、あそびの力を借りるのです。

・・・
学童保育生活の中で、最も大切なものは安全と言えます。
安全に過ごせる条件がなければ、保護者は子どもを預けることはできません。
子どもたちが安全に過ごせるために、学童保育所は存在しています。
しかし、安全だけを担保する考えでは、子どもたちの本当の安全は守れません。
安全だけを担保するとは、子どもたちのあそびを抑制し、ケガをさせないことだけに気を配る管理のことです。
それでは、子どもたちが自ら危険を察知したり、大きなケガから自己防衛する力を養うことができなくなってしまうからです。

ブランコは落ちるからダメ…一輪車はコケるからダメ…ジャングルジムは2段まで…
指導員が側にいる時はいいけど、いない時はダメ…
安全管理だけを求めて、あそびを極端に抑制することで、子どものケガの数は減少するかも知れません。
しかしそれは、本当の安全とは呼べません。
本当の安全とは、子どもたち自らが自分たちの安全を守ることができることです。
その力を養うことが本当の安全に繋がります。
自分たちの安全は自分たちで守ることが本来の安全です。
そして、その力は、あそぶことで培われます。
ではなぜ、あそぶことが安全と繋がるのでしょうか?
リスクとはあそぶ価値のひとつ‼︎

リスクとは子どもの発達にとって必要な危険性のことを言います。
そして、それはあそびの価値であり、醍醐味でもあります。
子どもたちはあそびの中で小さなケガや危険を経験します。
そしてそれは、大きなケガを防ぐための経験となります。
子どもたちは、その経験を通して、事故を回避する力や危機管理能力を養うことができます。
ジャングルジムの1段目から落ちたり落ちそうになる経験を通して

今度は手をしっかり握ろう
足が滑らないようにしよう
と学びます。
そして諸能力が統合され、5段目に登れるようになります。

この景色最高♡
危険を察知する力や、大ケガを回避する運動能力は、あそぶことよって培われます。
そして、それはあそびの価値のひとつと言われています。
リスクとは、遊びの楽しみの要素で冒険や挑戦の対象となり、子どもの発達にとって必要な危険性は遊びの価値のひとつである。
都市公園における遊具の安全確保に関する指針
と放課後児童クラブ運営指針解説書のコラム記事にも記載されています。
また、子どもたちが

危険かも知れないけどやってみよう‼
と行うことはリスクへの挑戦であるとも同指針に明記されています。
小さなリスクを経験することで、危険を予測したり、自分自身を守る力を身につけることができるようになるということです。
子どもたちは、あそびの価値であるリスクから、それらの力をプレゼントされます。
リスクから恩恵や利益(ベネフィット)を与えられるのです。
リスクは子どもの成長に必要です。

リスク大歓迎!!!
あそびって最高!!!!
リスクに挑戦する数が多いほど、子どもたちはたくましく育つとも言えます。
そして、それは自分たちの安全は自分たちで守ることに繋がります。
ハザードは完全に取り除くべし‼

一方でリスクと違ってハザードには利点はありません。
ハザードとは、冒険や挑戦といった遊びの価値とは関係のないところで事故を発生させる危険性のことです。
また、子どもが予測できず、どのように対処すれば良いか判断不可能な危険性もハザードとなります。
例えば、

- ブランコが壊れている
- 服がひっかかる
- 突発的にぶつかる
など本人が適切にあそんでいるときにでも起こってしまう事故の危険性のことがハザードです。
それは、子どもが気づかない危険因子やあってはならない危険だからです。
また、指導員が適切にあそび方のアドバイスをしていなくて、子どもに事故が起こる危険性もハザードとなります。

石を投げてあそぼうぜ…
これも、子どもが気づかない危険性となるからです。
さらにその子が遊具を安全に利用するために必要な能力が欠けている場合も同様です。
例えば幼児が小学生の遊具であそぶ場合もハザードとなり得るということです。

ハザードは防ぎようのない危険のことですね…
子どもが危険を分からずに行うことは、リスクへの挑戦とはなりません。
当然ですが、ハザードを可能な限り無くしていく努力が指導員に求められます。
日頃から遊具を点検し、危険因子を取り除くことや日常から安全のために指導員が情報を伝えあうことで、ハザードをなくすことに努める必要があります。

つづきますよー